楽しさ研究所FUN LAB

ニックネームが、あなたや仲間にもたらすいい影響

掲載日: 2016/10/19

「名前」-「上下関係」=「ニックネーム制度」

フォノグラムではかれこれ18年くらい、全員をニックネームで呼び合い続けているのですが、
相手が上司だろうが関係なく呼び捨て(さん付けもナシ)のルールでやっています。
これがいよいよ仕事にもプラスになっているのではと実感しております。
ということで、『ニックネーム制度』で得た18年分の気付きをまとめてみました。 よろしければご参考ください。

(この記事は2020年12月9日に最終更新しています)


ニックネームで良かったことは?

ニックネーム制のメリットを一言でいうと働きやすくなることです。
とはいえ、いきなり働きやすくなるのではなく、 以下のような段階を経て働きやすい雰囲気が醸成されていくように感じます。

【段階1】相手に親しみを感じて話しやすい

【段階2】自分は受け入れられているという空気ができる

【段階3】安心感が生まれる

働きやすくなる

【段階1】相手に親しみを感じて話しやすい

たとえば好きな食べ物や好きなテレビドラマ、 嫁はどんな人かとか家族のこととか・・・ 実はこういう些細なことって、会社で話していいいのか微妙でためらいますよね。 ニックネームだとこういうところで一歩踏み込んだ会話がしやすくなります。

【段階2】自分は受け入れられているという空気ができる

些細な会話が積もり積もって、フォノグラムではメンバーがお互いの事をよーく知っているという状態になりました。
なので何か行き違いになりそうな火種があっても 「あの人は?だからそういう選択をしたんだな」という感じで、 お互いに理解できることや許容できることがどんどん増えていきました。

【段階3】安心感が生まれる

「みんな自分の事情を知ってる。わかってくれてる。」
この安心感の空気のおかげで「働きやすい」と感じるようです。 さらには働きやすい環境のおかげで、約半数のメンバーが 「仕事のパフォーマンスがよくなった」と感じるにいたりました。

社員20人にアンケート「ニックネームで良かった事ランキング」

位 親しみを感じる(賛同率100%)

「お客さんからもニックネームで呼ばれたり、親しみを持ってもらえる。」(社歴1年)
「堅苦しくならない」(社歴6年)

位 話しやすい(賛同率86.6%)

「呼びやすくて、仕事の相談を話しかけやすい」(社歴4年)

位 上下の垣根がへった(賛同率80%)

「年齢・役職・社歴の違いがあっても話しやすい」(社歴11年)…等々。

4位 話題の幅がひろがる(賛同率66.7%)
5位 相手への安心感がうまれた(賛同率46.7%)
5位 仕事のパフォーマンスがよくなった(賛同率46.7%)


逆にこれはデメリットだ、と思うこと

あえてデメリットをアンケートで募ってみましたが、このくらいしか出てきませんでした。

「社内メンバーの本名がとっさに思い出せない時があるので、客先などで困る。」(社歴1年)
「外で言われると少し恥ずかしい」(社歴9年)
「入社時は覚える名前が2倍になって大変だった」(社歴3年)

やはりニックネームについてはメリットの方が大きいと感じています。


会社でニックネームを導入するにはポイントがある

働きやすくなったり、仕事のパフォーマンスがよくなったりと、 いいことづくめの『ニックネーム制度』ですが、 約18年前にこれをはじめるにはちょっとしたコツが必要でした。
以下に備忘録がてらご紹介しますので、よろしければお役立てください。

【1】全員一律にやる
【2】呼ばざるをえない理由を作る
【3】会社でのオリジナルな名前にする

【1】全員一律にやる

全員に徹底しないと、集団や派閥ごとに温度差がうまれ、逆効果です。そういう他社の話もありました。 フォノグラムでは制度として一斉に導入したので、疎外感を持つ人が出なかったのがうまくいった点かなと思います。


【2】呼ばざるをえない理由を作る

はじめのうちは、後輩が先輩を呼ぶ際に「さん」付け(ニックネーム+さん)がとめられず、微妙な上下感が残ってしまいました。これでは同世代は親しくなるも、世代間格差は微妙に埋まらず。

ということで、「さん」付けもとっぱらうための強制力として、おためしで1週間だけ罰金制度をやってみました。 「さん」付けで相手を呼んでしまったら1回につき100円をみんなのおやつ貯金箱に寄付する、というものです。呼び捨てせざるをえない「理由」ができると、なんとそれからたったの1週間で、全員が「さん」付けなしに変わりました。
その間に罰金のおやつ貯金は1,000円くらい貯まったと思います。罰金制度はこの1週間だけで無事役目を終え、それ以降は一度も発動しなくてよくなりました。


【3】会社でのオリジナルな名前にする

入社するときに、先輩たちが新しいニックネームをプレゼントすることになっています。
ルールとして、本人が元から呼ばれていたニックネームは使わないことにしています。 フォノグラムに来てからの、ここにしかない新しい自分を育ててもらうためです。
いつも呼ばれていると、その名前にふさわしいキャラクターになっていく気がするので、命名はとても大切な作業です。


名前のつけかた

名刺もニックネーム入り

そんな大切な命名作業、フォノグラムでのやり方を少しだけご紹介してみます。
まず最初の1週間で、新しいメンバーがどんな人なのかを知ろうと先輩たちが最大限努力します。 普段の仕事ではあまり関わりがない部署の人でも話のとっかかりが見つけやすいので、これをきっかけにして会話が弾むようです。
入社から1週間くらいで、その人ならではの候補が出そろったら投票で決定します。 本人の趣味や出身地からの連想からだったり、好物をもじったりと、付け方はさまざまです。


ニックネーム付け方例

■本人の好きなものや趣味から系

じゃがいも好き→マッシュ
和歌が好き→古今和歌集→コキン
赤が好き→イタリア語で”赤”→ロッソ

■本名から着想をえて系

長田→ロング田→ロンタ
江種→えぐさ→レグザ

■果たして欲しい役割から系

社内を整えるビフィズス菌→ビフィ
会社を押さえ鎮める石臼→いっすん

■突然天から降りてくる(発案者しか由来を説明できない)系

吉岡→ルパン
松重→アポロ

なぜやったのか?

心理的な上下関係が邪魔。
真剣にぶつかり合える「仲間」が欲しかった

時は18年前。創業からのメンバーに加え、新しい仲間を迎え入れようとなった時のことです。
なにもしなければ「経営者」と「従業員」の構図が今まさに始まってしまう、というちょうどそのタイミングで、
「新しく参加した人にも、ざっくばらんに意見を出してもらえるような会社にしていきたい。」 「それなら『壁』となりそうなものを、思いつく限り取り除いてみよう」
こんなシンプルな流れの一つとして始めました。

いかがでしたか?
働きやすくなったり、仕事のパフォーマンスがよくなったりと、いいことづくめの『ニックネーム制度』。 ときには社内だけでなく取引先の方や、採用時には学生さんからも、名字とはまた違った親しみを感じてもらえるような気がしています。
ということで、ぜひみなさまもお試しください。

【おまけ】弊社のニックネーム制度がメディアで紹介されました

「昨今の小学校であだ名禁止の動きがある」という話題をもとに、大人社会でニックネームをうまく活用している事例としてNHKさん他の各メディアでとり上げていただきました。

●2020/10/20掲載の『NHK NEWS UP』「子どもはもう使わない?「あだ名」のメリット生かすには」(別ウインドウが開きます)

●2020/10/29放送のTBS『Nスタ』
関東ローカルの番組です

●2020/11/13放送のAbemaTV 『ABEMA Prime』 平日夜9時から生放送しているニュース番組です

●2020/12/9放送のeo光チャンネル 『情報スパイス』 [動画]いじめはなくなる?あだ名禁止問題(別ウインドウが開きます)